住宅ローンの申し込み、「必要書類を揃えるの大変そうだな・・・」と思っている人が多いのではないでしょうか。
みずほ銀行の住宅ローン(新規申し込み)を例に、住宅ローンの必要書類にはどういうものがあるのか確認していきましょう。
住宅ローンには基本的に事前審査と本申し込みがあり、それぞれ必要な書類は異なります。
また不動産に関する書類については用意するものが多いので、本申し込みで来店する前に不備がないよう確認してください。
住宅ローンは事前審査と本申し込みがある場合が多い
住宅ローンを契約する人の多くは、事前審査(仮審査)をしてから正式申し込み(正式契約)を行います。みずほ銀行の場合、住宅ローン申し込みの流れは次のとおりです。
- インターネットで「かんたん事前審査」に申し込む。
- かんたん事前審査結果の連絡が来る。
- 店頭で正式申し込みをする。
- 正式審査が行われる。
- みずほ銀行から審査結果の連絡が来る。
- 契約者本人・連帯債務者・連帯保証人が来店し、契約を行う。
- 購入物件の売買日に、口座に資金が入金される。
住宅ローンの必要書類は、事前審査と正式申し込みで異なります。
それぞれの手続きで必要な書類を、次の項目から見ていきましょう。
住宅ローンの事前審査で必要な書類
みずほ銀行の住宅ローンでは、インターネットでの事前審査「住宅ローンかんたん事前審査申し込み」を利用できます。
住宅ローン事前審査の必要書類は、次のとおりです。
- 前年度年収がわかる書類※
- 対象物件に関する書類
- 勤務先に関する書類
- 販売・施工業者に関する書類
対象物件に関する書類としては、住所や面積、構築年月などがわかるものが必要です。
みずほ銀行に問い合わせたところ、「判断しやすい書類としては、登記簿謄本が一番確実です。」とのことでした。
登記簿謄本は、次の方法で入手できます。
- 管轄法務局に行き、窓口に備え付けてある請求書に必要事項を記入して提出する。
- 管轄法務局に郵送で、申請書・登記印紙(手数料)・返信用封筒と切手を送り請求する。
- 登記情報交換サービス(※1)を利用して請求する。
- オンライン(インターネット)で請求する。(※2)
※2:管轄法務局がオンライン化している場合に請求可
勤務先に関する書類は会社案内など、おもに会社の次のような情報がわかるものであればOKです。
- 会社名
- 住所
- 連絡先
- 設立年月日
- 資本金
- 従業員数
また事前審査の際、販売・施工業者に関する次の項目を入力する必要があります。
- 販売・施工業者の会社名
- 連絡先
契約書など、これらの内容が記載されているものを用意しておきましょう。
申し込む人の状況によって、別途必要な書類もあります。
・契約内容や残高がわかる書類
<物件購入と同時にリフォーム資金の借り入れをする場合>
・リフォームの見積書や物件チラシ
正式申し込みで必要な書類については、次の項目で説明します。
住宅ローン正式申し込みの必要書類
事前審査に通ったら、いよいよ正式申し込みです。不備のないよう準備・記入しましょう。
- 金融機関が用意する書類
- 本人確認書類
- 収入・所得に関する書類
- 不動産に関する書類
これらの書類は原則、個人番号(マイナンバー)が記載されていないものを用意してください。
それでは、それぞれの必要書類について解説していきます。「不動産に関する書類」は住宅ローンの用途によって違い種類も多いので、これについては最後に確認していきましょう。
金融機関が用意する書類
次の書類はみずほ銀行が用意するので、記入して提出してください。
- みずほ住宅ローン借入申込書(その1・その2)
- 個人情報の取扱いに関する同意書
- 団体信用生命保険申込書兼通知書
「みずほ住宅ローン借入申込書」は銀行窓口で相談のうえ、契約者となる本人が記入します。
「個人情報の取り扱いに関する同意書」は、「保険商品のご案内にあたって(同意欄)」のみ本人の記入が必要(保険の案内を希望しない場合は記入不要)ですが、それ以外は連帯保証人でも記入できます。
本人確認書類
本人確認書類として必要なのは、次の書類です。
- 運転免許証(原本)
- 健康保険証(原本)
- 住民票(原本)
運転免許証がない場合は、パスポートなどを用意しましょう。
住民票については次の注意事項をよく確認し、本申し込みのとき不備のないようにしましょう。
- 発行後3カ月以内のものを用意する
- 家族全員の記載があるものを用意する(※1)
- 本人と同居していない連帯保証人・担保提供者がいる場合は、それぞれの住民票を用意する(※2)
※2:本籍地の記載は不要
用意した書類で大丈夫かどうか心配な場合は、事前にみずほ銀行に問い合わせて確認しておくことをオススメします。
収入・所得に関する書類
収入・所得関連の書類は、申し込む人が給与所得者と、個人事業主、法人代表者のどれに該当するかで異なります。
対象 | 必要書類 |
---|---|
給与所得者 | ・源泉徴収票(※1、2) ・住民税決定通知書または課税証明書(※1、2) |
個人事業主 | ・前年度の納税証明書(※3) ・確定申告書のコピー |
法人代表者 | ・前年度の納税証明書(※3) ・確定申告書のコピー ・法人の決算報告書(※3、4) |
※2:収入を合算する連帯保証人の書類も必要
※3:税務署受付印のある原本
※4:2期分(申し込み時の前年度・前々年度)のコピー
不動産所得のある人は、不動産所得用決算書も必要です。
不動産に関する必要書類【用途別】
最後に住宅ローン本申し込みで必要な、不動産に関する書類について説明します。書類を揃える前に、次の注意事項を確認しておきましょう。
・土地が田畑の場合、高度法に基づく監視区域内の届出対象の場合は、申し込み前に金融機関へ相談する。
・申し込みの際には「検査済証」も原則提出しなければならない。
・購入物件の容積率・建ぺい率などが建築基準法などに違反する場合は申し込み不可となる。
必要な書類は住宅ローンの用途によって違うので、該当する用途をクリックして確認してください。
1、土地付き住宅購入・建物のみの購入の場合
土地付き住宅や建物のみを購入する場合は、次の書類で◯が付いているものが必要です。
書類 | 原本・コピー | ・新築 ・注文 ・分譲 |
・中古 |
---|---|---|---|
・住宅地図 | コピー | ◯ | ◯ |
・土地登記簿謄本(※1) | 原本 | ◯ | ◯ |
・公図 | コピー | ◯ | ◯ |
・地積測量図(※2) | 原本 | ◯ | ◯ |
・建物登記簿謄本(※1) | 原本 | 分譲のみ | ◯ |
・建物配置図 | 原本 | ◯ | ◯ |
・建物平面図 | 原本 | ◯ | ◯ |
・建築確認済証(※3) | コピー | ◯ | ◯ |
・見積書 | コピー | 注文のみ | |
・売買契約書(※4) | コピー | 分譲のみ | ◯ |
・重要事項説明書(※5) | コピー | 分譲のみ | ◯ |
・仮換地証明書および仮換地図 (敷地が仮換地の場合) |
原本 | ◯ | ◯ |
・土地賃貸借契約書 (敷地が借地の場合) |
コピー | ◯ | ◯ |
・地主の承諾書、印鑑証明書 (敷地が借地の場合) |
原本 | ◯ | ◯ |
※2:建築確認済証に添付されている求積図などのコピー
※3:配置図・間取り図付き
※4:請負契約書でも可
※5:パンフレットでも可
2、増改築の場合
増改築を目的とした住宅ローン契約の場合は、次の書類を用意してください。
- 住宅地図(コピー)
- 土地登記簿謄本(原本)(※1)
- 公図(コピー)
- 地積測量図(原本)(※2)
- 建物登記簿謄本(原本)(※1)
- 建物配置図(原本)
- 建物平面図(原本)
- 建築確認済証(コピー)(※3)
- 見積書(コピー)
- 重要事項説明書(コピー)(※4)
※2:建築確認済証に添付されている求積図などのコピー
※3:配置図・間取り図付き
※4:パンフレットでも可
敷地が仮換地の人は「仮換地証明書」と「仮換地図」も用意しておきましょう。
また敷地が借地の場合は、次の3点も必要です。
- 土地賃貸契約書
- 地主の承諾書、印鑑証明書
3、マンション購入の場合
マンションの購入が目的で住宅ローンを組む場合は、新築・中古・改築で必要書類が異なります。
書類 | 原本・コピー | 新築 | 中古 | 改築 |
---|---|---|---|---|
住宅地図 | コピー | ◯ | ◯ | ◯ |
公図 | コピー | △ | △ | △ |
建物登記簿謄本(※1) | 原本 | ◯ | ◯ | |
建物平面図 | 原本 | ◯ | ◯ | ◯ |
見積書 | コピー | ◯ | ||
売買契約書(※2) | コピー | ◯ | ◯ | |
重要事項説明書(※3) | コピー | ◯ | ◯ | ◯ |
土地賃貸借契約書 | コピー | ◯ | ◯ | ◯ |
※2:請負契約書でも可
※3:パンフレットでも可
公図が用意できない場合、パンフレットで代用することも可能です。
4、土地購入(更地または底地)の場合
土地購入のために住宅ローンを利用する人は、本申し込みに次の書類が必要です。
- 住宅地図(コピー)
- 土地登記簿謄本(原本)(※1)
- 公図(コピー)
- 地積測量図(原本)(※2)
- 売買契約書(コピー)(※3)
- 重要事項説明書(コピー)(※4)
- 仮換地証明書(原本)(※5)
- 仮換地図(原本)(※5)
※2:建築確認済証に添付されている求積図などのコピー
※3:請負契約書でも可
※4:パンフレットでも可
※5:敷地が仮換地の場合に必要
底地購入のみの場合は、次の書類も用意しましょう。
- 建物登記簿謄本(原本)(※1)
- 建物配置図(原本)
- 建物平面図(原本)
- 建築確認済証(コピー)(※2)
※2:配置図、間取り図付き
5、借り換え(戸建)の場合
住宅ローンの借り換え(戸建)を申し込む人は、次の書類提出が必要です。
- 住宅地図(コピー)
- 土地登記簿謄本(原本)(※1)
- 公図(コピー)
- 地籍測量図(原本)(※2)
- 建物登記簿謄本(原本)(※1)
- 建物配置図(原本)
- 建物平面図(原本)
- 建築確認済証(コピー)(※3)
- 売買契約書(コピー)
- 重要事項説明書(コピー)(※4)
※2:建築確認済証に添付されている求積図などのコピー
※3:配置図・間取り図付き
※4:パンフレットでも可
敷地が仮換地または借地の場合は、次の書類も用意してください。
敷地 | 必要書類 |
---|---|
仮換地 | ・仮換地証明書 ・仮換地図 |
借地 | ・土地貸借契約書 ・地主の承諾書、印鑑証明書 |
借り入れ中の住宅ローン関連の書類も準備しておきましょう。
- 返済予定表(原本)
- 残高証明書(原本)
- 直近6カ月の返済履歴が確認できる書類※
6、借り換え(マンション)の場合
借り換え(マンション)のための住宅ローンで必要なものは、戸建の場合より少なめです。
- 住宅地図(コピー)
- 公図(コピー)(※1、3)
- 建物登記簿謄本(原本)(※1)
- 建物平面図(原本)
- 売買契約書(コピー)(※2)
- 重要事項説明書(コピー)(※3)
- 土地貸借契約書(コピー)(※4)
- 現在借り入れ中の住宅ローンに関する書類
※2:請負契約書でも可
※3:パンフレットも可
※4:敷地が借地の場合に必要
「現在借り入れ中の住宅ローンに関する書類」とは、次のようなものを指します。
- 返済予定表(原本)
- 残高証明書(原本)
- 直近6カ月の返済履歴が確認できる書類※
ところで住宅ローンの審査基準は確認した?「住宅ローンの審査基準と7つの対策方法!」では、審査に通るためのポイントや落ちる人の特徴、自分でできる審査対策を紹介しているから、申し込み前に読んでおいて!
来店前には書類に不備がないか確認しよう
最初にもお伝えしましたが、住宅ローンの必要書類は各金融機関で異なる場合があります。申し込み先が決定したら、公式ホームページで確認しましょう。
必要書類の準備は早めに行い、来店前には不備がないか必ず確認することで、住宅ローンの契約をスムーズに進められます。不備がある書類によっては、申し込み日が遅れ希望日に融資してもらえなくなるので注意が必要です。
当サイトでは住宅ローンの選び方や審査基準などについても紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。