お金を借りる方法

年金担保融資は2種類!消費者金融からの借り入れの返済にも使える

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年金受給者が福祉医療機構の年金担保貸付や日本政策金融公庫の恩給・災害補償年金担保貸付を利用すれば、カードローンよりずっと低金利でお金を借りることができます。

年金担保融資では年金を受け取る権利を担保にしてお金を借り、返済は毎月の年金から天引きされていきます。

公的融資という安心感があって低金利と年金受給者には助かる制度ですが、実は廃止が検討されていたり、返済額が年金から天引きされることで生活費が圧迫されるというデメリットもあります。

年金担保融資の概要をご説明し、保証人の条件や、生活保護受給中でも利用できるのか、返済中に本人がなくなったらどうなるのかといった疑問にお答えします。

年金担保融資は2種類!自分の年金の種類に合わせて申し込み

「壊れてしまった家電を買い替えたい」「孫の大学入学金を補助してあげたい」など、つつましい年金生活の中でもまとまったお金が必要になることってありますよね。

とても一括では払えないような金額を用意するとき、年金生活者が低金利でお金を借りられるのが年金を受給する権利を担保にした貸付です。

独立行政法人福祉医療機構(WAM)と株式会社日本政策金融公庫(JFC)が年金担保融資を行っており、受給している(担保にする)年金の種類によってどちらの機関の貸付を利用できるかが違うので、違いをご説明します。

国民・厚生年金はWAM、共済年金や恩給ならJFCの年金担保融資

認知度が高い年金担保融資は独立行政法人福祉医療機構(WAM)の制度ですが、福祉医療機構では共済年金や恩給を担保に借りることはできません。それぞれの期間で担保にできる年金をまとめました。

機関/事業名 担保にできる年金
福祉医療機構(WAM)
年金担保貸付・労災年金担保貸付
厚生年金、国民年金、船員保険年金、労災年金(老齢年金、老齢基礎年金、障害年金、遺族年金のいずれも可)※
日本政策金融公庫(JFC)
恩給・共済年金担保融資
恩給、災害補償年金、共済年金、共済組合が支給する厚生年金

※厚生年金基金、国民年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金から支払われる年金、老齢福祉年金、特別障害給付金、石綿健康被害救済法に基づく特別遺族年金は不可

貸付を利用するときには、担保にする年金の年金証書が必要になります。

年金担保融資は担保があるからカードローンより断然低金利

年金担保融資は公的融資のひとつで、毎月確実に国から支給される年金の受給権を担保にしているため、低金利で借りることができます。確実に年金で返済ができ、貸す側も安心して貸せるため金利が低いのです。

カードローンだと最高金利が銀行でも14%くらい、消費者金融だと18%くらいになるので、比べるとかなり低いことがわかります。有担保の不動産担保融資と比べても、かなり低い金利です。
機関/他のローン 金利(2016年12月現在)
福祉医療機構(WAM) 年金担保融資 年1.9%
労災年金担保融資 年1.2%
日本政策金融公庫(JFC) 恩給・災害補償年金担保融資 年0.45%
共済年金・厚生年金担保融資 年1.90%
三井住友銀行カードローン 年4.0~14.5%
アコム カードローン 年3.0~18.0%
住信SBIネット銀行
不動産担保ローン
年2.95~8.9%
(変動金利/2016年12月現在)
年金担保融資ってこのふたつの機関でしか扱ってないの?質屋さんでもできるって聞いたよ?
それは偽装質屋!違法だから絶対使っちゃダメよ!法律で、年金を担保にした貸付はWAMとJFCしか扱えないって決められているのよ。

福祉医療機構(WAM)の年金担保融資の利用条件

年金担保融資の利用条件は担保にできる年金を受給していること。

ただし、年金受給のほかにもいくつか条件があり、受給さえしていれば誰でも利用できるというわけではありません。

2つの年金担保融資のうち、より一般的な福祉医療機構の年金担保貸付を例に、年金担保融資の利用条件と融資してもらえる金額をご説明します。

生活保護受給者は年金担保融資に申込不可

まず大前提として担保になる年金を受給していないと年金担保貸付は利用できません。受給開始前は利用不可です。

他に利用不可になる条件をまとめたので確認してください。

  • 平成26年12月1日以降に借入申込して任意繰上返済し、融資決定時の完済予定日に到達していない
  • 生活保護受給中
  • 以前年金担保融資を利用中に生活保護を受給したことがあり、生活保護廃止後5年間を経過していない
  • 借りたお金の使途がギャンブル、公序良俗に反する、借主の利益に明らかに反する
  • 年金の支給が全額停止されている
  • 同一の年金で借入金残高がある
  • 現況届または定期報告書が、未提出または提出遅延
  • 特別支給の老齢厚生年金※を受給していて、65歳時の年金決定手続き期間中

1番目の条件が少しわかりにくいかもしれません。平成26年(2014年)12月1日以降に年金担保融資で借入をして、当初の予定より早めて繰上返済した人の一部にあてはまる条件です。

申込時に決めていた完済予定日が来るまでは新規の申し込みができないので注意してください。

特別支給の老齢厚生年金とは

65歳ではなく60歳から年金支給を受けられる制度。年金を昭和36年4月1日以前生まれ男性、昭和41年4月1日以前生まれ女性にのみ適用が可能。

年金担保融資の使い道は広範囲でかなり自由!

年金担保融資で借りたお金の使途は、医療から生活必需品の購入まで広範囲にわたります。

利用不可条件に合った「借りたお金の使途がギャンブル、公序良俗に反すること、借主の利益に明らかに反すること」以外なら、「債務の一括返済」のためにも使えるなど、かなり自由です。

具体的な使途をまとめました。

使途ジャンル 使途例
保健・医療 入院費、通院費、手術費、医療用器具の購入、通院に必要な車の購入費や維持費など
介護・福祉 介護施設利用料、介護用器具の購入費など
住宅改修 リフォーム、土地購入、引越費用など
教育 入学金、毎月払以外の授業料、受験料、資格取得費用など
冠婚葬祭 冠婚葬祭費用、墓石購入費など
事業維持 運転資金、事業所の内外装工事費、事業用設備の購入、事業に関する訴訟費用など
債務の一括整理 滞納している家賃・光熱費・税金の支払い、貸金業者からの借入の借り換えなど
生活必需品の購入 自動車購入、家電・家具の購入など

福祉医療機構が公表しているこれらの使途以外に使いたい場合は、事前に相談しましょう。福祉医療機構年金貸付課(電話:03-3438-0224)で電話すれば相談に乗ってもらえます。

ちなみに、平成22年の福祉医療機構の調査では、資金使途の上位はこのようになっていました。自身の借金返済のほか、家族の借金返済のために借りたという人もいましたよ。

  • 住宅改修費用 15.3%
  • 家電などの購入費用 15.1%
  • 医療、介護費用 13.8%
  • 冠婚葬祭費用 11.7%

年金担保融資で借りられる金額は10~200万円まで

貸付金額は10万円から200万円まで1万円単位で設定できます。ただし金額以外の条件も満たす必要があります。具体的には、(1)~(3)の条件をすべて満たす金額を借りられます。

(1)10~200万円(1万円単位。生活必需物品の購入の場合は、10~80万円)
(2)受給している年金年額の0.8倍以内(所得税額に相当する額を除く)
(3)1回あたりの定額返済額の15倍以内(元金をおおむね2年6ヶ月以内で返済できる額)

「ややこしい条件だな」と思うかもしれませんが、この条件があるので安全に無理のない範囲で借入と返済ができます。

年金担保融資の返済方法は、毎月受給する年金からの天引きです。返済に回す年金の額が多くなりすぎて、生活費がカツカツになってしまうと、他のところから借りたり生活保護を受給することになりかねないため、このような条件になっているんです。

年金担保融資の返済額は1万円から自分で設定できる

1回あたりの定額返済額は下限が1万円、上限は1回あたりの年金支給額の3分の1です。元金をおおむね2年6ヶ月以内に返済できる額で設定します。

返済が開始されるのは融資実行日の翌々月以降の偶数月からです。返済が開始されたら、年金支給額から定期返済額を差し引いた額が、年金受け取り用の口座に振り込まれます。

入院などして返済が苦しくなってしまった場合、元金を減らすことはできませんが、定額返済額を減らすことができるので安心してください。

借りられない条件で「借りたお金の使い道が公序良俗に反する場合、借主の利益に明らかに反する場合」というのがあったけど、具体的にはどういうこと?
環境に悪影響を与える事業を行うとか、犯罪に使うとか、リスクが高いギャンブルに近いような投資商品を買うなどといった場合よ。

福祉医療機構(WAM)の年金担保融資の申し込み方法

つづいて、実際の申込方法を紹介します。年金担保融資は福祉医療機構に直接申し込むのではなくて、年金の受取口座を作っている金融機関(銀行など)で申し込みます。

ただしゆうちょ銀行やJAなど、年金担保融資の取次ぎができない金融機関もあります。ゆうちょ銀行やJAで年金を受け取っている場合に取るべき対応もご紹介しますね。

年金担保融資申し込みの流れとスケジュール

年金担保融資の申し込みは次のように進んでいきます。

たいてい各月の上旬、中旬、下旬に申し込みの締め切り日が決められていて、ある月の上旬に申し込んだら下旬には融資が実行されます。

申し込みから融資まで1カ月弱くらいですね。

(1)金融機関か福祉医療機構で、利用について事前相談
(2)金融機関で申し込み
(3)審査:3~4週間
(4)融資決定:審査結果と融資実行日について、融資実行2~3日間に事前電話連絡がある(融資できない場合は実行予定日の10営業日前くらいに連絡あり)
(5)融資実行:振込

福祉医療機構の年金担保融資申し込みの必要書類

年金担保融資を申し込む場合には、取り扱い金融機関に設置してある申込書の他、このような書類が必要になります。

  • 年金証書
  • 年金支給額がわかる書類(年金額改定通知書、年金振込通知書など)
  • 実印と印鑑登録証明書
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 資金使途の確認書類

年金証書は、返済中(年金が担保になっている間)は金融機関が預かる決まりになっています。資金使途の確認書類は、購入するサービスや商品の見積書、請求書、領収書、パンフレットやカタログなどです。家電を買うなら、家電量販店で見積もりを作ってもらうか、カタログをもらってくればOKですね。

連帯保証人を立てる場合の必要書類と連帯保証人の条件

福祉医療機構の年金担保融資を利用する際には、借主が返済できなくなった場合の保証として、連帯保証人を立てるか、公益財団法人年金融資福祉サービス協会が提供している信用保証制度を利用する必要があります。

連帯保証人になれる人の条件は以下の通りです。この3つの条件のほかにも、福祉医療機構の審査基準があります。審査基準は借主の状況によって異なるため公表されていませんが、あまりに収入が少ない人だと連帯保証人になれない可能性が高いです。

  • 3親等以内の親族
  • 同じ都道府県に住んでいる
  • 70歳未満

連帯保証人を立てる場合には追加でこのような書類が必要になります。申込時に連帯保証人も金融機関に一緒に来てもらう必要があることにも注意しておきましょう。

  • 連帯保証人の実印と印鑑証明書
  • 連帯保証人の本人確認書類
  • 借入申込者との続柄がわかる書類(住民票等)
  • 収入を証する書類(所得税源泉徴収票、確定申告書(控)等)

年金融資福祉サービス協会の信用保証制度を使うときの保証料

連帯保証人を頼める人がいない場合には、公益財団法人年金融資福祉サービス協会が提供している信用保証制度を利用できます。

この制度を利用するには保証料が必要になりますが、「申し込みのときに金融機関で手続きができるので簡単」「親せきに連帯保証人を頼んだら、借金することがばれてしまうから嫌だ」という理由で、信用保証制度を選ぶ人も多いです。

貸付金額・貸付利率・1年間の返済額などによって保証料は変わってきます。ネット上に用意されている計算システムは金融機関でないと使えませんが、例として示されている保証料はこのようになっています。

貸付金額 保証料 計算条件
700,000円 16,900円 貸付利率1.8%
1回の返済額5万円
保証料率15円20銭(対1万円、月額)

※平成28年度の条件で計算

保証料は融資の際に貸付金から一括で差し引かれるので、借主側が特別に支払いの手続きすることはありません。分割払いはできず、繰り上げ返済した場合も保証料は返ってきません。

ゆうちょ銀行やJAに年金受取口座があるならまず金融機関変更

年金担保融資の申込は年金受給口座を作っている金融機関で行います。しかし「独立行政法人福祉医療機構代理店」の表示がある金融機関でないと取次ぎができないので、ゆうちょ銀行、農協(JA)、労働金庫だと申し込みができません。

ゆうちょ銀行やJAで年金を受け取っているなら、「独立行政法人福祉医療機構代理店」になっている金融機関に年金受取口座を変更する必要があります。「年金受給権者受取機関変更届」を近くの年金事務所か「街角の年金相談センター」に提出しましょう。

変更届はWEBからダウンロードできます。ねんきんダイヤルに電話連絡して送ってもらうか、年金事務所などに置いてあるものを取りに行くことも可能です。

届書には「金融機関の証明」欄というのがあって、新しい受取金融機関の証明を受ける必要があります。ただし年金事務所等の窓口に直接預金通帳を持参したり、預金通帳の写しを添付すれば証明は不要になります。

手続きには1カ月くらいかかるので、早めに手続きしてくださいね。

信用保証制度の保証料率って、貸付金額が大きくなったらつられて値上がりしたりするの?
いいえ、貸付金額などによって変わることはなくて一律よ。ただし年度によって見直されることがあるわ。

死んだらどうなる?年金担保融資の気になる疑問

高齢の方が年金担保融資を利用する場合、もっとも気になるのは「もし自分が返済中に死んだら、残りの返済はどうなるのか」ということではないでしょうか。家族に返済を要求されたりして、迷惑をかけてしまうのは嫌ですよね。

連帯保証人をたてている場合は連帯保証人が代わりに返済することになりますが、信用保証制度を利用しているなら家族に迷惑がかかることはありません。詳しく説明します。

借主が死亡した場合の返済は2パターン

返済途中に借主がなくなってしまった場合、連帯保証人をたてているなら連帯保証人が代わりに返済します。

保証料を払って信用保証制度を利用している場合はパターンが違います。信用保証制度を利用する場合、基本的には団信に加入することになるので、死んだら団信付きの住宅ローンと同じように借金はチャラ。相続人に請求がいくこともありません。

団信とは

団体信用生命保険のこと。借主が死亡したとき、その保険金で借入金を返済するための生命保険。住宅ローンでよく使われます。

他社での借り入れがあっても借りられるのか?

資金使途のひとつに「債務の一括返済」という項目があるくらいですから、他社での借り入れがあっても年金担保融資で借りることはできます。

実際、平成22年の福祉医療機構の調査では、年金担保融資以外に住宅ローン、銀行ローン、クレジットカードローン、消費者金融などからの借り入れがあると答えた人は4割近くもいました。

年金担保融資以外で借りている額は50万円以下が23.1%と最も多いですが、500万円以上借りている人も14.8%いました。

年金担保貸付がなくなるって本当?廃止が検討されている理由

年金を担保に低金利で安心して借り入れができる年金担保融資ですが、実は廃止が検討されています。

もともと年金担保貸付事業は、一時的に発生する高額の医療費に対応するために開始されました。しかし介護保険の導入や、高額療養費の現物支給制度などが整備されたことで、病院窓口で高額な医療費を払う必要がなくなりました。本来の目的がなくなったという指摘がされているのです。

さらに、年金担保融資で借入中に生活が苦しくなり、生活保護を受給し始める人が多いことも問題になっています。

年金担保融資、なくなっちゃうんだぁ・・・いつなくなるの?なくなったらどうしたらいいの?
必要としている人が多いのですぐには廃止できなくて、実は廃止時期もまだ決まってないの。もしなくなってしまった場合でも、生活福祉資金貸付制度など他の公的融資を利用できる可能性はあるわよ。

年金担保融資は低金利で安心!即日融資なら無利息カードローンを検討

年金担保融資は公的機関から低金利で融資を受けられて安心です。年金を受給している人がお金を借りるときにはぜひ利用したいですね。

ただし、融資に時間がかかるのはデメリット。特に年金を受け取っている金融機関を変更するなら、変更手続きに1カ月、申し込みから審査に3~4週間かかってしまいます。

融資スピードを重視するなら年金生活者でも借りられるカードローンを検討してみましょう。レイクなら70歳以下の年金受給者でも借りられて、初めての利用なら30日間無利息ですから、早めに返せるならお得に使えますよ。

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