ローンの種類

奨学金制度で大学に通うために!特徴とメリット・デメリットを紹介

奨学金制度で大学に通うために!特徴とメリット・デメリットを紹介

「経済的に苦しいから・・・」という理由で、「大学で学びたいことがある」「希望の職業に就くために勉強がしたい」など、学ぶ意欲があるお子さんに、進学を諦めさせたくはないですよね。

教育資金を準備する方法には学資保険での貯蓄や教育ローン、奨学金制度などの方法があります。この記事で紹介するのは、奨学金制度についてです。

奨学金制度とは、学ぶ意欲はあるものの家庭の経済事情により進学が難しい学生に、学生生活で必要なお金を給付、もしくは貸し出しする制度。

奨学金は「貸与型」と「給付型」の2種類ですが、貸与型なら無利息または低金利のものがあり、給付型なら返済義務はありません。

そのため利用希望者が多く審査は厳しいですが、審査に通らなかった場合でも教育ローンなどほかの方法で学費を準備できるので検討してみましょう。

ここでは、各奨学金制度の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

貸与型奨学金で卒業してからコツコツ返済

貸与型の奨学金は、自治体や企業、学校など様々な機関で取り扱いがありますが、なかでも「日本学生支援機構」が取り扱う奨学金が主流になっています。

日本学生支援機構の奨学金には無利息の奨学金(第一種奨学金)と利息付の奨学金(第二種奨学金)の2種類があり、無利息の方が成績基準、所得基準ともに厳しく設定されています。

また利息が付く場合でも0.1%~0.43%と低く、上限利息は3.0%までに定められています。

第一種奨学金 第二種奨学金
利息 無利息 年利3%を上限とする利息付(在学中は無利息)
学力基準 (1年次)
・ 高校または専修学校高等課程最終2カ年の成績が3.5以上

(2年次以上)
・大学における学業成績が所属する学部(科)の上位1/3 以内

・ 出身学校における学業成績が平均水準以上

・ 特定の分野において特に優れた資質能力を有する

・学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがある

所得基準(※1) ・家計支持者の所得が一定額以下
(特に経済的理由により著しく就学困難な場合)
同左
借入額 ・月額3万円~6.4万円(※2) 月額で下記のいずれか
・3万円
・5万円
・8万円
・10万円
・12万円(※3)
申込時期(※4) 予約採用:進学前の4~6月、9~10月
在学採用:毎年春
同左
融資時期 ・4月~7月 同左
※1:世帯人数や、国公立か私立かなどで基準は異なる
※2:国公立大学か私大、自宅通学かどうかにより異なる
※3:私立大の医・歯学の場合12万円に4万円の増額、私立大の薬・獣医学の場合12万円に2万円の増額が可能
※4:学校により異なる

第一種奨学金と第二種奨学金は併用での申し込みも可能です。審査基準は第一種奨学金と同様になります。

大学入学前に行う予約申し込みを予約採用、毎年春に各大学で在学生向けに行う募集への申し込みを在学採用といいます。

予約採用では在学する高校を通じて高校3年の4~6月頃、もしくは9~10月頃に申し込むのですが、申し込み時点で進学先が決まっていなくても審査を受けることが可能です。

予約採用の採用結果がわかるのは高校3年ですが、無事採用された場合、最終手続きを行うのは大学1年の4月。進学先が決まってから借り入れ額や返済利息を決めることになります。そして実際に奨学金が支給されるのは進学後の5月以降です。

日本学生支援機構の奨学金は申し込み時期が決められており、いつでも申し込めるものではありません。

申し込みたい場合は、学校からの募集開始のお知らせを逃さないように気をつけましょう。

返還は貸与終了後、7カ月目から!在学中に貸与終了する場合は注意

奨学金の返還が始まるのは、貸与が終了した月の翌月から数えた7カ月目です。例えば貸与が3月に終了した人の場合、10月27日から毎月27日が振替日になります。

返還方式は次の2種類です。

  • 所得連動返還方式
  • 定額返還方式

所得返還方式は毎年の所得に応じて返還月額が変わります。定額返還方式には2つの割賦方法があるので見てみましょう。

  • 月賦返還
  • 月賦・半年賦併用返還

月賦返還は毎月定額で返還する方法。月賦・半年賦併用返還では返還金の半分を毎月返還しながら、もう半分を半年に1回(1月・7月)返還する方法です。

貸与終了後は、繰上返還も可能。一部繰上返還した場合は、その分返還期間が短くなります。第二種奨学金を利用していたなら、繰上返還する分には利息がつきません。

奨学金の貸与終了後も在学する場合は、在学猶予の申請ができます。

在学猶予の対象になる学科かどうかは、在学中の学校で事前確認が必要です。在学猶予願は新年度以降に学校に在学していることを申告する必要があるため、4月以降の申請になります。学校が指定する期限もあらかじめ確認しておいてくださいね。

奨学金は学部などにより異なりますが、卒業可能な最短年数しか支給されないことが多いです。

留年による在学の場合、奨学金の種類によっては申請ができない可能性があるので、もし資金調達の必要があるなら、在学猶予の申請だけでなく、教育ローンの利用も検討してみてください。

卒業後には返済が待ってるんだね。ちゃんと返せるか不安だなあ・・・
近年の不況により、奨学金を借りても卒業後返済できないという人も増えているの。奨学金を返せなくなってしまうと、最悪財産が差し押さえられてしまう場合もあるのよ。

対処方法については「奨学金が返せないと訴訟になる!知っておきたい返済猶予制度」で紹介しているから、借り入れ前に確認してみてね。

奨学金は「学校に通うための借金」。社会的にマイナスのイメージは持たれにくいけれど、借金であることには変わりないから注意してね。

苦学生に朗報!返済不要の給付型奨学金

給付型の奨学金は多くの場合、「学業優秀で経済的に苦しい」という支給条件が設けられているため、貸与型よりも審査は厳しいですが、返済しなくても良いのは魅力的。

給付型奨学金制度は大学や企業、団体が独自に制度を設けている場合が多いです。なかには朝日新聞や日本経済新聞などが、新聞配達をする学生向けに給料とは別に特別手当として奨学金を給付するものもあります。

給付型奨学金制度を設けている企業の例
  • 電通(公益財団法人電通育英会)
  • コカ・コーラ(公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団)
  • トヨタ(一般財団法人トヨタ女性技術者育成基金)
  • 三菱UFJ信託銀行(公益財団法人三菱UFJ信託少額財団)

特に難関私立大学は、優秀な学生が授業料が払えず退学してしまうのを防ぐため、給付型奨学金が充実しています。

2018年度から日本学生支援機構でも給付型奨学金が本格導入されますが、特に経済的に厳しい状況にある学生を対象としているため、審査は給付型奨学金のなかでもさらに厳しいです。

日本学生支援機構が提供する給付型奨学金に申し込めるのは、次のどちらかに該当する場合になります。

申込資格
  • 住民税非課税世帯で、私立大等に自宅外から通学する人
  • 社会的養護を必要とする人

日本学生支援機構の給付型奨学金は、貸与型奨学金との併用も可能です。

給付型奨学金を希望していて国立大に進学する学生には、次に紹介する授業料免除制度の利用を促しています。

国立大学なら授業料免除制度あり!でも家計と成績の選考は厳しい

国立大学では入学金や授業料免除の制度が設けられており、細かい条件は各大学によって異なります。多くの大学では、おもに次のような条件で授業料を免除しています。

授業料免除のおもな条件
  • 経済的理由により納付が困難で、かつ学業成績が優秀と認められる場合
  • 各期ごとの授業料の納期前6ヶ月以内に学資負担者が死亡した場合

成績条件については公表されていないところがほとんどですが、なかには公表している学校も。

例えば東京大学は2年次の場合「成績基準(優・良・可・不可)で、優の単位と良の単位の合計が可の単位数より10単位以上多くなければ申し込みできない」といった基準を公表しています。

また授業料免除制度は各期(半年間)ごとの選考です。

家計状況や学業成績により選考され、その結果によって「半額」もしくは「全額免除」が認められます。大学の限られた予算で運営される制度なので、必ずしも「前回全額免除だったから今回も全額免除」ということにはなりません。

さらに保護者の所得証明書だけではなく、学生自身のアルバイト等の収入や、兄弟の学費がいくらかかっているのか、などの申告が必要になります。

なお、私立大学も国立大学も給付型奨学金の申し込み期間が決められており、その期間を逃すと申し込みはできなくなります。もしも給付型奨学金を希望する場合は申し込み時期を大学の学務課や奨学課に問い合わせておきましょう。
返さなくて良い奨学金があるなんて知らなかった!もらえるものはもらっておいた方がお得じゃん。早速申し込もうっと!
あのねぇ、給付型奨学金はそんなに簡単にもらえるものじゃないの。家庭の経済状況だけでなく、成績についても厳しい審査があるわ。

しかも一回審査に通ったからって、ずっと給付してもらえるわけじゃなくて「全額免除」、「半額免除」、「免除なし」のどれになるか、半期ごともしくは毎年度ごとに審査を受けなければいけないのよ。

奨学金制度のメリットとデメリット

奨学金制度にもローンと同様に、メリットとデメリットがあります。

例えば金利。日本学生支援機構の貸与型奨学金は年利3%を上限にしているなど、奨学金ならローンに比べ低金利で借りられます。

しかしその反面、希望者が多く枠も限られていることから、利用できる確率はローンよりも低いです。

奨学金制度のメリット・デメリットは、ほかにもあります。次の項目からそれぞれ詳しく紹介していきますね。

低金利だけじゃない!奨学金制度の3つのメリット

まずは奨学金制度のメリットから見ていきましょう。

奨学金制度のメリット
  • 貸与型奨学金で利息が付く場合でもローンより低金利
  • 給付型なら卒業後の返済義務がない
  • 新聞奨学生など働きながら学校に通える奨学金もある

第一種奨学金なら無利息、第二種奨学金でも年利3%を上限としていて、しかも在学中は無利息。ほかの貸与型奨学金もローンに比べ、低金利で借りることができます。

しかも給付型の奨学金なら卒業後の返済義務がありません。

新聞奨学生制度などを利用すれば、働きながら学校に通うこともできます。働きながら学力も保たなければいけないため体力的な負担はあるものの、卒業後の経済的な負担を減らすことができるというのはメリットですよね。

知らないと損する!奨学金制度のデメリット

奨学金制度のデメリットは次のとおりです。

奨学金制度のデメリット
  • 申し込み時期を逃すと融資が受けられない
  • ローンよりもさらに審査が厳しい
  • 貸与型の場合は返済に10年以上かかる

奨学金はローンと違って、申し込み時期が学校によって決まっています。そのため、その時期を逃すと融資を受けることができないので注意が必要です。

奨学金は「低金利」や「無利息」、「返済義務」がないなどメリットが多いので、申請する学生も多くなります。そのうえ奨学金制度は経済的な基準はもちろん、学力基準も関わってくるため、審査はローンに比べ厳しく、奨学金を利用できない可能性も。

また貸与型の奨学金は基本的に卒業後から返済が開始されますが、その返済は長期間にわたります。返済方法や繰上返済の利用の有無によっても変わってきますが、10年以上かかることがほとんどです。
奨学金の審査が通らなかったら、どうしよう・・・
奨学金制度を利用を希望する場合は、万が一審査が通らなかった場合の資金調達をどうするかまで考えておく必要があるわ。

奨学金は融資が開始するのは、学校が始まってからなの。入学前の費用は一旦建て替える必要があるから教育ローンとの併用も検討してみてね。

入学前に必要な費用については「大学の学費と準備時期は?教育ローンや奨学金の申込前に知っておこう」で紹介しているわよ。

教育資金を準備するなら、奨学金制度も検討しよう

教育ローンの場合、親子リレー方式などもありますが、一般的には親の借金になってしまい、老後資金を圧迫しかねません。公的年金の給付水準も将来的にどうなるのか、不安もありますよね。

親の老後資金をしっかり確保し、将来子どもに迷惑をかけないようにするために、教育ローンは入学金などまとまったお金が必要なときだけに限り、それ以外は奨学金を利用することも重要です。

奨学金が教育ローンと根本的に違うのは、審査基準は返済できるかどうかではなく、「経済的に進学が難しいかどうか」と「学習意欲があるかどうか」という点。

経済状況や成績が審査基準になるため、教育ローンより審査が厳しくなります。

また奨学金制度の場合は学生本人が借り入れすることになるので、親の一存で決めるのではなく本人とよく話し合って決めてくださいね。

※記載されている内容は2017年4月現在のものです。

おすすめ記事だよー

閉じる
閉じる
閉じる
誰にもバレずに借りられるカードローン一覧はこちら