借金・返済

奨学金が返せないときは?減額返還・返還期限猶予と延滞前にやること

admin

「今月、奨学金を払ったら家賃が足りない。」

そんなときに、無理に別のところから借りて返す前に知っておきたい制度があります。

JASSO(日本学生支援機構)の貸与奨学金には、返還が苦しくなった人向けに、

  • 月々の返還額を小さくする「減額返還」
  • 一定期間、返還を待ってもらう「返還期限猶予」

があります。名前は難しそうですが、考え方はかなりシンプルです。

少なくすれば払える → 減額返還
今は払うこと自体が難しい → 返還期限猶予

まずはこの2つだけ覚えておけばOKです。

🧭 奨学金が返せないとき、最初に見るのはこの2択

たとえば、毎月15,000円を返しているとします。

月7,500円くらいなら払えそう

減額返還を検討

今は月数千円でも厳しい

返還期限猶予を検討

ざっくり言えば、

減額返還=荷物を軽くして歩き続ける
返還期限猶予=いったん休憩する

という違いです。どちらも「奨学金が消える制度」ではありません。返す金額を減らしたり、返す時期を後ろへ動かしたりして、生活を立て直す時間をつくる制度です。

💡 減額返還とは?毎月の返還額を小さくする制度

減額返還は、今の返還額では厳しいものの、金額を下げれば返せる人向けです。

JASSOでは、当初の返還月額を

  • 3分の2
  • 2分の1
  • 3分の1
  • 4分の1

に減らす仕組みがあります。たとえば毎月15,000円なら、単純化すると次のイメージです。

減らし方月15,000円なら
3分の210,000円
2分の17,500円
3分の15,000円
4分の13,750円

※実際の返還額や適用可否はJASSOの審査・返還条件によります。

月額が下がるかわりに、返し終わる日は後ろへ伸びる

月15,000円を月7,500円にしたからといって、残りの奨学金が半分になるわけではありません。毎月の負担を軽くするぶん、返還期間が長くなります。

ただしJASSOは、第二種奨学金について、減額返還を利用して返還期間が延びても、その適用期間に応じて利息は増えないと案内しています。カードローンのように「長く借りるほど、その期間ぶん利息が積み上がる」という仕組みとは違います。

減額返還は1回申し込めばずっと続くわけではない

1回の願い出で適用されるのは原則12か月です。必要なら1年ごとに願い出て、最長で通算15年(180か月)まで利用できます。

なお、願い出と審査の時点で延滞していないこと、返還用の口座振替(リレー口座)に加入していることなども条件です。

💴 減額返還を使える年収の目安は?

経済的な理由で申し込む場合、JASSOが示している収入の目安は次のとおりです。

働き方収入・所得の目安
給与をもらっている人年間収入400万円以下
自営業など給与以外の所得を含む人年間所得300万円以下

扶養している子どもの人数などにより基準が変わる場合があります。また、去年は収入が多かったものの、今年になって失業・休職・減収した場合には、現在の収入状況を示す書類を出して審査を受けられる場合があります。

「去年は年収450万円だったから絶対無理」

と自分だけで決めないこと。今の収入が大きく下がっているなら、JASSOの最新条件を確認する価値があります。

⏸️ 返還期限猶予とは?今は払えない人が返還をいったん止める制度

返還期限猶予は、金額を減らしても返すのが難しい場合に、返還期限そのものを先へ動かす制度です。

失業、低収入、傷病、災害などで返還が難しくなったときに申請できます。承認された期間は返還する必要がなくなり、その分、返還終了の時期も後ろへずれます。こちらも「免除」ではありません。一時停止ボタンに近い制度です。

経済困難の場合の年収目安は減額返還より低い

一般猶予の「経済困難」を理由に返還期限猶予を申請するときの目安は、

働き方収入・所得の目安
給与をもらっている人年間収入300万円以下
自営業など給与以外の所得を含む人年間所得200万円以下

です。この目安は、2025年11月以前に卒業・退学した人の一般猶予(経済困難)に関するものです。2025年12月以降に卒業・退学した人は「新卒等」の申請事由を確認してください。

少しなら返せそう → 減額返還
今は返す余裕がほとんどない → 返還期限猶予

という位置づけで考えると分かりやすいです。

⚖️ 減額返還と返還期限猶予、どっちを選ぶ?

今の状態まず確認したい制度
毎月の返還額を半分くらいにすれば払える減額返還
収入がかなり減って、減額しても難しい返還期限猶予
失業した返還期限猶予を含めて確認
傷病で働けない・収入が減った両制度の条件を確認
すでに延滞しているすぐJASSOへ。延滞中の猶予手続きも確認

JASSO自身も、返還できる余力があるなら、少しずつ残額を減らせる減額返還を案内しています。

⚠️ 奨学金を延滞するとどうなる?3か月はひとつの重要な目安

「今月だけ払えないし、そのままでいいか」と放置するのは避けたいところです。

JASSOでは、一定の条件のもとで3か月以上の延滞になると、個人信用情報機関への登録対象になります。登録されると、クレジットカード、スマートフォンの分割払い、住宅ローンなどの審査に影響する場合があります。

払えなくなってから考えるより、払えないと分かった時点で申請を調べる

のが大切です。

すでに延滞していても、申請の道はある

すでに延滞している人向けにも、JASSOには返還期限猶予の手続きがあります。延滞が始まった時期から返還できなかった事情を証明できる場合には、過去の期間について審査を受けられるケースがあります。事情を証明できない期間がある場合などには、「延滞据置猶予」が使える場合もあります。

📝 申請はどうする?まずスカラネット・パーソナルを確認

減額返還は、原則としてスカラネット・パーソナルから願い出ます。オンラインで手続きできない場合には郵送もあります。返還期限猶予も、スカラネット・パーソナルまたは郵送で申請できます。

「申請した=今月から止まる」ではない

返還期限猶予は、審査中でも承認されるまでは口座振替請求や督促が止まりません。「申請したから、もう払わなくていい」と自己判断しないようにしましょう。郵送で願い出る場合、延滞していない人には、猶予開始希望月の3か月前から前々月末までの提出が案内されています。

💼 無職になったら奨学金はどうする?

失業・無職・低収入は、返還期限猶予や減額返還を検討する代表的な場面です。ただし、

無職になった → 奨学金が自動的に止まる

わけではありません。自分から申請し、審査を受ける必要があります。前年の所得証明書には高い年収が載っていても、その後の失業や減収で現在の収入が基準内なら、追加書類で審査できる場合があります。

💬 「奨学金が返せないのは甘え?」と検索する人もいる

実際に「奨学金 返せない 甘え」という検索があります。でも、返せない事情を感情で判断する必要はありません。JASSO自身が、失業・低収入・傷病・災害などで返還が難しくなった人向けの制度を用意しています。

見るべきなのは、

「自分を責めるべきか」ではなく「どの制度の条件に当てはまるか」

です。

🤝 自己破産を考える前に、まずJASSOの制度を確認

「奨学金 返せない 自己破産」と検索する人もいます。自己破産は法律上の大きな手続きで、保証方式や他の借金の有無などでも影響が変わります。

奨学金の返還だけが厳しくなっている段階なら、まずは

  1. 減額返還で払えるか
  2. 返還期限猶予が使えるか
  3. JASSOへ相談する

の順で確認します。奨学金以外の借金もあり、生活全体が回らなくなっている場合は、法テラスや弁護士・司法書士などの専門窓口への相談も選択肢です。

✅ まとめ|「返せない」と分かった時点で動けばいい

覚えておくことは3つだけです。

少なくすれば払える

減額返還

今は払えない

返還期限猶予

もう延滞している

放置せず、JASSOの延滞中の猶予手続きを確認

制度名は難しく見えますが、目的はシンプルです。

生活を壊してまで今の返還額を守るのではなく、返せる形にいったん組み直す。

そのために用意されている制度です。

❓ よくある質問

奨学金の返還額を半分にできますか?

減額返還制度では、条件を満たして審査で認められれば、当初の返還月額を2分の1などに減らすことができます。現在は3分の2、2分の1、3分の1、4分の1の選択肢があります。

返還期限猶予にすると奨学金はなくなりますか?

なくなりません。返還する時期を先へ延ばす制度です。

第二種奨学金は、猶予中にも利息が増えますか?

JASSOは、第二種奨学金について返還期限猶予期間中は利息が増えないと案内しています。減額返還についても、制度利用による返還期間の延長を理由に利息が増えるわけではありません。ただし、猶予終了から返還再開までの期間には利息が付く場合があります。

すでに延滞しています。今から申請できますか?

延滞している人向けの返還期限猶予の申請手続きがあります。過去の期間にさかのぼって必要な証明書を提出する方法などがあるため、JASSOの案内を確認してください。

何か月延滞すると信用情報に登録されますか?

JASSOでは、個人信用情報の取扱いに同意している返還者について、原則として延滞3か月以上が登録対象です。新たに返還を開始した人は、返還開始から6か月経過時点で延滞3か月以上の場合が対象となり、その後は毎月判定されます。

📚 公式一次資料

情報確認日:2026年9月23日。制度の割合・収入基準・卒業時期による申請理由・必要書類・受付時期・延滞中の取扱いは更新時に再確認してください。

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